私は元々、スノーボードのプロとしてワールドカップや世界選手権などを転戦する競技者としての活動をしておりました。選手生活と同時期にスノーボードの普及活動を目的としたスノーボードスクールを宮城蔵王にあるえぼしリゾートで1992年より開校し、現在に至るまで、プロスノーボーダーを始め、オリンピック選手、全日本選手権優勝者など多くの競技者を輩出してきました。現在は、幼稚園年少から高校生までのジュニアチーム(チームグラスホッパー)が各大会で上位を独占し、SNSを中心に全国から注目されるなど、ジュニア層の育成に取り組んでおります。

SUPとの出会い

私がスタンドアップパドルボード(以下SUP)に出会い、一番感じたのは「やればやるほど奥が深い」と言う事でした。ほとんどの方が1日練習すれば、海上を自由に漕ぐことが可能で、マリンアクティビティの中では初めから比較的楽しみやすいものと感じました。2～3回経験すると「もっと遠くへ漕ぎたい」「もっと早く漕ぎたい」という欲求が生まれてきます。SUPは平水面を漕ぐだけではなく、様々な場所をクルージングしたり、サーフィンと同じように波に乗ったり、風で出来るウネリに乗って進むことができるようになると更に楽しくなってきます。 

日本三景松島をSUPのメッカにしたい！

大会などで全国各地のSUPスポットへ行くようになり感じたことは、七ヶ浜町・塩釜市・松島町・東松島市に跨る「日本三景松島」は日本屈指のSUPを楽しめるエリアであるという事でした。全体的に風の影響を受けにくい初心者に最適な場所も多く、七ヶ浜町菖蒲田浜ではSUPサーフィン、松島湾では島々を巡るアイランドホッピング、ウネリに乗るダウンウインド、奥松島では日本三渓である嵯峨渓で洞窟クルージングなど、SUPで楽しめる事が全て出来てしまうということでした。

しかし、震災という大きな災害はあまりにも多くを奪い、物理的にも精神的にも人の心を海から遠ざけてしまいました。震災から7年が経ち、東北の海でも少しづつ海水浴場の再始動なども行われていますが、多くの子どもたちは長い期間、海と触れ合うことを経験できず、そこに泳ぐ魚も、潮風の香りも、波の力強さも知らないまま大きくなっています。

大自然を感じながら、子どもでも女性でもすぐに親しむことが出来てその楽しさを共有できる、そんな夢のようなことがSUPなら可能なのです。そしてそれこそがSUPの持つ大きな魅力です。SUPを通して一人でも多くの方に海と親しみ楽しさを共有していただき、マリンスポーツをライフスタイルの一部にしたいと少感じる人が増えることを願い、日本三景松島をSUPのメッカにしていきたいと思っています。

SUPスクールを始めるにあたって

比較的簡単といわれるSUPですが、活動場所は海や湖、川などといった自然の中で行うアクティビティです。そこには常に危険があり、思わぬことが大きな事態につながることもあります。そのため、始めたいという方には基礎をしっかり学んでいただけるよう、スノーボードスクールで培った指導技術を基に、多くに皆さんに安全で楽しくSUPをして頂くためのスクールを開校する運びとなりました。

どうぞみなさん、気軽にあそびに来てください。

たくさんの方とお会いできることを楽しみにしています。

KUUNEL SUP SCHOOL

代表 加藤順一